ヨガのポーズで体幹を強化し、安定感がアップ! アスリートのためのヨガ入門

近年、トレーニングの一環としてヨガを取り入れるプロスポーツ選手やスポーツチームが増えています。それは理想的なカラダの動かし方を手に入れるためにヨガが効果的だからです。今回はホットヨガスタジオLAVA のトップインストラクターで「アンジャッシュ児嶋のおっさんずヨガ」の監修も手掛けた加藤広大さんに、体幹の強化にオススメのポーズをご紹介いただきます。

ヨガで体幹強化しパフォーマンスUP

背骨周辺の「多裂筋」、お腹をぐるっと包むようにつき、コルセットのような役割を果たしている「腹横筋」、骨盤の奥の方にある筋肉「骨盤底筋群」などのインナーマッスルを鍛えることで体幹が強化され、パフォーマンスアップにつながります。

片脚プランクからのスリーレッグドッグのポーズ

目的
片脚バランスによる背骨周辺の多裂筋強化、肘の屈曲・伸展による腕力強化

1 四つんばいの姿勢になり、手は肩の下に置く。両脚は後ろに引いて、つま先を立て肩 幅に開く。
このとき背筋を伸ばして目線はやや前方に向ける。

2 息を吸いながら片脚を持ち上げる。そしてゆっくり息を吐きながらひじを
9 0 度に曲げる。背筋は伸ばし、片脚を上げたまま床に胸を近づけていく。
3 片脚を上げた状態で、息を吸いながらひじを伸ばし、カラダを持ち上げる。ひじはピンと伸ばしきらずに少し緩めておくこと。

4 息を吐きながらお尻を後方に引いて、上げている片脚を斜め上に持ち上げる。
そのとき股関節は開かないように注意しよう。

骨盤は開かないように。左右の腰の高さを同じにする。

半月のポーズ

目的
バランス力、体幹力、股関節周りの筋力強化

1 脚を肩幅の倍程度に大きく開いて立つ。左足つま先は外側に、右足のつま先は少し内側に向ける。左腕を肩の高さで横に伸ばし、手のひらは下に向ける。右手は腰へ。

2 左脚の付け根を引き込みながら、骨盤を右にずらす。
腰は床と水平となるようにキープ。顔、胸は正面に向けておく。
3 背筋を伸ばしたまま上体を左に倒し、左手を床に軽くつく。

4 息を吸って吐きながら、左ひざを伸ばして右脚を持ち上げる。
右ひざを伸ばしてつま先は正面に向ける。

手のひらは全体ではなく、指先だけを床につく。

5 息を吸いながら、天井に向かって右腕を伸ばしていく。胸を開き、左右の腕を縦に一直線にする。頭頂と右足のかかとで引っ張りながら、ここで3呼吸。
このとき軸足はひざをピンと伸ばさずに、軽く緩めて余裕を持たせておくとバランスがとりやすい。手脚を戻して、反対側も同様に行う。

LEVEL UP

5の姿勢から、目線を床に向け、右ひざを曲げて足の甲をキャッチする。

ヨガ歴17 年。陸上競技短距離種目で国体入賞、国際大会出場経験があり、高校時代にヨガと出会う。競技力が向上した経験から、ヨガの可能性に興味を深める。現役引退後、大学講師やスポーツメンタル指導者の活動を経て、2016 年ヨガインストラクターへ転身。体育学修士の資格を持ち、スポーツ経験者としての理論に基づいた丁寧な指導に定評がある。Instagram:@kodai.kato_sukala

現役時代には私自身も、ヨガを行うことでタイムを縮められたり、スタート前に緊張することがなくなって集中力を高められた経験があります。講師時代も陸上部を指導していたんですが、学生たちのパフォーマンスアップにヨガが大きな役割を担っていました。筋力や体幹力など基礎的なものがヨガによって身に着くことで、しっかりとした呼吸をすることができ、それが集中力の持続に繋がっていたのだと思います。

取材協力 ホットヨガスタジオLAVA

日本最大級のホットヨガスタジオ。現在全国で4 4 0店舗以上を展開。4 0種類以上のヨガプログラムがあり、体調や気分に合わせて好きなプログラムが選べる。全米ヨガアライアンス認定アカデミーF I R S T S H I Pも運営している。

※2021年10月15日発行「アスリート・ビジョン#23」掲載/この記事は取材時点での情報です。

最新情報をチェックしよう!