学生アスリートのための Movement Training(ムーブメントトレーニング)【トレーナーに聞いた】

鍛えた筋力は効率よくパフォーマンスにつなげたい。そこで重要となるのが「動作(ムーブメント)」だ。八王子スポーツ整形外科の工藤トレーナーに、スポーツの基本動作を高めるためのトレーニングを紹介してもらう。

今回鍛える動作「跳ぶ」

自分のカラダを浮かすための瞬発力は、主にハムストリングス、大臀筋、腓腹筋によって生み出される。より高く『跳ぶ』ためには筋力より、速さを意識するのもポイントだ。下半身にしっかり力を溜め込み、上半身(広背筋など)をタイミングよく連動させると高く素早く跳べる“バネ”が手に入る。跳ぶために床を押す動作は、立って行うスポーツの基本動作でもある。床からの反力を下半身から上半身に効率よく伝える動作を身につけよう。

ドロップスクワット

[カラダづくり期10回×3セット/週2,3回]
[試合期10回×2セット/週1回]

これを続けると……

床からの反力をたくさんもらえるようになり、素早く、高く飛べるようになっていく!

やり方

体幹を締めつつ両膝を少し浮かせた四つんばいの状態から、対角線上の手と足を浮かせる。地面に着いている手と足を支点にしてカラダを開いたら、肩甲骨を寄せて腕を後ろに引きつつ脚を前に伸ばす。

脇を締めて腕を90度に曲げ、立った状態がスタートポジション。ここから、肘は曲げたままで一気に腕を振り下ろすと同時に、膝と股関節の力を抜き重心を落とすことでスクワットの姿勢になる

ポイント

ジャンプする直前の準備動作として、足を強く踏み込む一歩目の動きをイメージしよう!

着地時に下半身の筋肉を素早く収縮させ動作をしっかり止めることで、エキセントリックエクササイズとしての効果が生まれる

NG

重心を落とす際に、音を出そうとして飛び上がるとエクササイズの効果がなくなるので注意

 

2.アンクルホップ

[カラダづくり期15~20回×2~3セット/週2,3回]
[試合期15回×2セット/週1回]

これを続けると……

弾むような瞬発力が手に入り、跳ぶだけではなく、素早い方向転換ができたり、走ったりするときに使う“バネ”が手に入る!

やり方

1 軽く膝を曲げて腕を軽く後ろに持っていった状態がスタートポジション。ここから腕を振り上げながら1回目のジャンプをする

2 腕を振り上げながらジャンプ。高く跳ぶことはあまり考えなくてもOK

3 カラダが空中にある間に肘は90度に曲げたまま腕を後ろに持っていく。脇は開いていてもOK

4 腕を振り下げながら着地したら、反力を利用しすぐさま足首のバネを使って跳ね上がる。2から4の動きを繰り返す。膝は軽く“曲がる”程度ならOK。できるだけ足の接地時間が短くなるように意識してトレーニングする

ポイント

股関節と胸郭(胸椎)の回旋の連動を意識して行う。また、体重移動をしたとき、上半身を捻るときにカラダが前後左右にぶれないように注意しよう。

自分のカラダがゴムボールになったようなイメージで、何度も“弾む”ように跳ぶのがコツ!

足首の角度は固定しておくと、床下からの反力を得られやすくなる。膝も曲げすぎないように着地すると、まるでボールが弾むようにして何度も『跳ぶ』ことができる!

股関節、膝、足首で衝撃を吸収せずに固めて反力を使うので、関節への負担は大きいトレーニング。やり過ぎには注意しよう

アレンジ

その場で繰り返し跳ぶだけではなく、前や横、ジグザグに進みながら行うのもOK。自分の競技特性に合わせてチャレンジしてみよう!

工藤 陽介 さん
八王子スポーツ整形外科メディカルフィットネスセンター所属。日本スポーツ協会アスレティックトレーナー。スポーツ傷害やコンディショニングを中心に、幅広い年齢層へパーソナルトレーニングを行う。そのかたわら、大学ラグビー部や高校野球部にトレーナーとして携わっている。

※2024年4月15日発行「アスリート・ビジョン#33」掲載/この記事は取材時点での情報です。

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