日本体育大学トライアスロン部【注目チーム紹介 vol.52】

2021年日本学生トライアスロン選手権(インカレ)で団体アベック優勝、2022年は男子準優勝・女子優勝など、輝かしい成績を残している日本体育大学トライアスロン部。海外大会に挑戦する選手から、大学から始めた選手まで、幅広い競技力のメンバーをまとめているのは、その組織力です。チームの役割分担や学生主体のトレーニング計画、今後の目標などを選手・コーチに聞きました。

欧米スタイルの特徴的なチームづくりを通して、強豪であり続ける

日本体育大学トライアスロン部

トライアスロンにおいて国内トップの強豪。高校までに競泳や陸上の全国大会経験者が多数おり、各自の得意を生かした学生主体のチーム運営を行う。部長は津山薫教授、部員は男女総勢30名。

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選手自身が考えるチーム/若杉恵夢 コーチ

ヨーロッパやアメリカの方法を取り入れた組織づくりは日本ではまだ特異的ですが、今どんどん洗練されています。競技成績も大事ですが、卒業後に社会で活躍できる人材に育ってほしいので、学生たちが中心となって成功体験を積み、楽しいな、部活に行きたいなと感じられるチームを作っていきたいです。

若杉恵夢 コーチ/日本体育大学出身。卒業後はレースに出場しながらコーチングを学び、現在はプロフェッショナルコーチとして活動。年間指導人数は延べ15,000人にのぼる。

練習に対する姿勢と気持ちでチームを引っ張る

学生主体の運営は大変ですが、今までにない刺激的な環境です。トライアスロンは個人競技ですが、主将としてはチーム全体の士気を保ち、全員で喜べるチームにしたいです。

福島旺さん 4年生 主将/日本学園高校出身。中学までは競泳を軸に様々なスポーツに取り組む。高校からトライアスロンをはじめる。憧れの北條巧選手(同校OB)を追って入部。

自分で考えチーム内でアドバイスし合う

学生主体のチームに入って自分で考える力がつきました。今後は大舞台でプレッシャーに負けないよう、自分でコントロールできることは徹底して、実績を残していきたいです。

大谷友哉さん3年生豊川工業高校出身。小学1年からトライアスロンに親しみ、中学3年で本格的に競技をはじめる。今では部を牽引する存在に。

やるべき時と力を抜くときのメリハリを意識

大崩れしないことが自分の強みです。駅伝の経験も生かして後輩に練習方法をアドバイスしています。インカレで3位以内に入りユニバーシアード出場を目指します。

関口はるかさん 2年生 /川崎市立橘高校出身。駅伝選手として高校卒業後実業団を経験。駅伝引退後に大学を受験し入部した異色の存在。

みんなの頑張る姿がモチベーションに

マネージャーは難しいことも多いのですが、選手の目標達成の瞬間を見ると本当に嬉しいです。最後まで1人ひとりに合わせたサポートを尽くしたいと思います。

渡辺彩音さん 4年生 マネージャー/東大和高校出身。高校では男子バレー部マネージャーを経験。同期生の誘いをきっかけに入部。

CLOSE UP/ 栄養

レース中も練習中もエネルギー補給は必須
授業で学んだ栄養学の知識を競技に活かす

競技中の補給方法もトライアスロンは特徴的。バイクやランの間に行う水分補給はもちろん、練習の合間にゼリーやおにぎりなどの補給食を摂るようにと、若杉コーチは意識して声をかける。「栄養面の知識は今後の課題」として、専門家からの指導を検討中だ。選手たちは授業で学んだ栄養学の知識を食事に活かす。「赤や緑など彩りを考えて野菜を選び、きのこ類なども食べています」(大谷選手)。「貧血予防に鉄分を意識的に摂る。昼食は野菜が不足しがちなので、1日3食トータルでバランスを整えています」(関口選手)。

試合前の勝負飯は、炭水化物のたくさん摂れる丼もの。サラダや味噌汁に芋類を入れて炭水化物プラス(関口選手)。翌日の練習に向けて炭水化物を中心に、野菜の色を意識して栄養のバランスと整える(大谷選手)。練習へ持っていく補食用のおにぎりは、週1〜2回まとめて作り冷凍している(関口選手)。

CLOSE UP/ トレーニング

過酷なレースで成績を残すため
量と質を両立したトレーニングを行う

スイム、バイク、ランの3種目を総合的に高めるため、火曜と水曜は授業終了後2種目ずつ、木曜日はスイム練習。オフを挟んで土曜にまた2種目、日曜日はロードでのバイク練習や、スイム後のバイク、バイク後のランといった種目のつなぎ練習をする。各種目が得意な選手たちが練習メニューを考える。「各種目単体のタイムが良くても、レースで結果を残せるとは限らない。実戦のレース感は重要になる」(若杉コーチ)。練習がハードな分、リカバリーも重要だ。「昼寝をするのとしないのとではパフォーマンスが変わる」(大谷選手)「まず睡眠の量を確保。質を高めるためマットレスと枕をいいものに変えた」(福島選手)など、睡眠を重視する選手も多い。

CLOSE UP/ チームづくり

5つの係と3つのチームで役割分担
マネージャーの個別フォローもチームを支える

「報告・連絡・相談」を軸に組織的な運営を行っている。部長・コーチ、主将・副主将の下に、会計・渉外・広報・借用・備品の5つの係に分かれ、部員が役割を担う。それとは別にスイム・バイク・ランの各チームがあり、各自の競技力に応じてレベル別にメニューを決め、各チームの設計をすり合わせて主将が全体の流れを決定。コーチは学生の取り組みを見守り、必要に応じた助言を心がける。マネージャーの渡辺さんはタイム計測・管理といった練習のサポートに加え「フォームがいつもと違ったら声をかけたり、ドリンクがなくなっていたら何も言わずに補充したりする」など1人ひとりに目を配る。

合宿ではレースを想定した実践練習を終えるとミーティング。各チームごとにディスカッションし、全体へフィードバックを行い、目標達成までのプロセスや今後の課題を明確にする。

※2023年10月16日発行「アスリート・ビジョン#31」掲載/この記事は取材時点での情報です。

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