アスリートごはん入門編④「試合前の食事の基本を学ぼう」


【東京アスリート食堂監修】 料理ビギナーでも簡単・ラクラク!毎日食べたいアスリートごはん

エネルギー源となる糖質を中心に

 

試合当日の食事は、試合開始の2時間半〜3時間前までに済ませると良いでしょう。脂質は消化に時間がかかるので、油を多く使った料理は控え、エネルギー源になる糖質を中心に「高糖質・低脂肪」の食事とし、水分補給もしっかり行いましょう。

おにぎりなどの固形物は試合の2時間前までが目安。1時間を切ったら、ゼリー、果物、果汁100%ジュースなどを補食として利用。食材との相性や消化スピードは、個人差があるので、普段の練習時から試して、自分にあった食べ物や時間を見つけていきましょう。

試合前にホッと心が安らぐ味付けで糖質がしっかり摂れるメニュー

漬けて焼くだけの鶏肉の塩麹漬け焼きと、赤キャベツのザワークラウト。ピリ辛でご飯が進む納豆ときゅうりの旨辛和え。ほうれん草ときのこのお浸し。糖質もしっかり摂れる豚汁のレシピを紹介します。

鶏肉の塩麹漬け焼き

材料(1人分)

・鶏もも肉(皮なし)・・・ 150g
・塩麹 ・・・10g

作り方

1:ビニール袋に塩麹を入れた後、鶏もも肉を加えて手でもみ半日漬ける。
2:食べる前にフライパンを中火にかけ、袋から肉を取り出して両面を焼く。

栄養MEMO
鶏もも肉は高たんぱく質。試合前は消化に時間のかかる脂質を控えるためにも、皮なしがオススメです。鶏むね肉でも◎。

赤キャベツのザワークラウト 

材料(1人分)

・赤キャベツ(またはキャベツ)・・・ 20g

<A>
・リンゴ酢(または米酢、穀物酢)・・・大さじ1弱(12g)
・塩・・・少々
・砂糖・・・少々
(ローリエ・ローズマリー あれば)

作り方

1:ビニール袋に赤キャベツとAの調味液、あればローリエなどのハーブを加えて半日漬ける。
2:食べる前にキャベツを取り出し、漬け焼きに添える。

調理MEMO
・酢の酸味で食欲を増進。発酵食品の「酢」を使ったザワークラウトは、ドイツの伝統的な漬け物です。

 

納豆ときゅうりの旨辛和え

材料(1人分)

・納豆・・・1パック
・きゅうり ・・・20g
<A>
・しょうゆ ・・・小さじ1/3(2g)
・ラー油・・・少々
・塩昆布・・・ひとつまみ


・いりごま・・・少々

作り方

きゅうりを食べやすい大きさに切り、納豆とAを混ぜて器に盛り、いりごまをかける。

調理MEMO
・きゅうりは切る前に塩で板ずりをすると、味がしみこみやすくなり、青臭さやえぐみも減らせます。

ほうれん草ときのこのお浸し

材料(1人分)

・ほうれん草・・・50g
・しめじ・・・30g
<A>
・かつおだし・・・60cc
・しょうゆ・・・小さじ1(6g)
・みりん・・・小さじ1(6g)
 
・かつお節・・・少々

作り方

1:ほうれん草をゆでて氷水にとり、水気を絞り食べやすい大きさ(3cm幅)に切る。しめじをゆでて、水気を切る。
2:ボウルにAを入れ、ほうれん草としめじを加えて混ぜ、器に盛りつけ、かつお節をかける。

栄養MEMO
・ゆでたほうれん草を氷水で冷やすと、食感がよくなり色も鮮やかになり、アクも減らすことができます。

豚汁

材料(1人分)

・豚肉(一口大)・・・20g
<A>
・じゃがいも(一口大)・・・30g
・大根(いちょう切り)・・・20g
・にんじん(いちょう切り)・・・20g
・こんにゃく(薄切り)・・・10g
 
・だし汁(かつおだし)・・・150cc
・みそ・・・小さじ1(6g)
・ねぎ(斜め切り)・・・5g

作り方

1:鍋を火にかけ、豚肉を少量の油(分量外)で炒める。
2:さらにAを加えて軽く炒め、だし汁を入れる。
3:煮立ったら火を止め、みそを溶き、ねぎを加える。

栄養MEMO
・糖質をしっかり摂りたい時は、汁物に根菜類や芋類を入れてみましょう。だしをきかせたみそ汁を飲むことで、気持ちもおだやかになります。

管理栄養士からのアドバイス

糖質はグリコーゲンとして筋肉や肝臓に蓄えられ、運動時のエネルギーになります。競技特性にもよりますが、試合前の備えとしてグリコーゲンの貯蔵量を増やすために、試合の3日程前の食事から糖質を多めにしておきましょう。胃もたれするような揚げ物など脂質の多いものは控えてください。

糖質は、白米、パン、麺のほかに、芋類・根菜類、果物にも含まれます。試合時間から逆算し、自分の消化時間と体質に合わせた食事⇒軽食⇒補食で、持てる力を最大限発揮してください。


東京アスリート食堂・本店
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-21   TEL:03-3233-1555

沢井 勝(取締役 料理長)
食事も練習の一環です。オフ日に作り置きするなど、
楽しみながら作ってください。

大柴美里(管理栄養士・ラポール)
一品野菜料理を増やすだけで、意識も変わります。
できるところから、食事を見直してみて!

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