桜美林大学野球部【注目チーム紹介】

首都大学野球春季リーグ戦2021優勝記念撮影(背番号10は不在だった松江主将)

桜美林大学野球部は、2008年秋に準硬式野球部から硬式野球部へ移行、2009年春に首都大学野球に初参戦した、比較的若いチームです。180名強という大所帯ながら、役割分担を明確にしたチーム運営で近年多数の実績を残しています。

チームの特徴として各選手が口をそろえるのは「自主性」。毎週の全体練習をはじめ、個人練習やトレーニングメニューを自分たちで考えて決める習慣が根付いています。活躍著しい選手たちに話を聞きました。

本物の「自主性」を身につけ、全員野球で目指す頂点

桜美林大学 野球部

部員数184名。準硬式野球部として1978年に創部され、2008年秋から硬式野球部に移行。2009年に首都大学野球連盟に初参戦。2014年に1部リーグに昇格。2021年春季リーグで2度目の優勝。第70回全日本大学野球選手権記念大会に初出場

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「自分で考え『自分の最高』を選手が発揮する」

今年のチームは、野球でも野球以外でも「自分の最高」を出し切ることを意識してきました。3月のオープン戦では苦戦が続きましたが、選手たちがしっかりと自分に向き合い続けた結果、春季リーグ戦で力を発揮できたことを嬉しく思います。(津野裕幸 監督

「 目標から逆算して必要なプロセスを考える 」

リーグ戦を見据えて、試合の日にベストを持っていけるよう毎週練習メニューを決めています。4年間通して自分でメニューを組んできたので、自主性と考える力が身についてきたと思います。

多間隼介さん(投手)4年生/ 自主性を重んじる同部で個人練習の意識を高め実力を伸ばす。春季リーグ戦では3勝を挙げ最優秀投手に選出。バッテリーリーダーを務める。

「もっとバッターとしての信頼を高めるため」


野球の動きを意識してウエイトトレーニングを積んでいます。打席に立った時に「こいつならやってくれるだろう」と信頼され任せてもらえる選手に近づくために、日々練習しています。

中野航太さん (外野手) 4年生 一般入試で入学し、長期を見据えた地道なトレーニングを続けて成果を残している。春季リーグでは指名打者としてベストナインに選出。

「一球入魂の守備だけでなく、打撃でも存在感を」

自分の武器は守備なので、ノックの1球1球を大切にして、スピードを意識したトレーニングにも取り組んでいます。今後は打撃でも替えのきかない選手になっていきたいです。

森田智貴さん (内野手) 3年生 エラーで敗戦した高校時代の教訓を胸に最善の準備を怠らない守備の要。春季リーグでは遊撃手としてベストナインに選出。

CLOSE UP/ 栄養

チームに広がる栄養への意識
自分に合った食事のとり方を工夫

桜美林大学の1~2年生はアスリート寮で栄養バランスの取れた食事が提供される。一方、実家や一人暮らしの選手も食事への意識は高い。

「かなり食べる方なので、外食には気を付けています。添加物の多いコンビニ弁当は買わず、自炊で賄っています」(山本選手)、「僕は昔から少食で体重が落ちやすいので、5食や6食など1日の食事回数を多くするようにしています」(多間選手)という風に、それぞれの体質に合わせて個別の工夫を凝らす。

自主性に任せられているが、選手・スタッフ間で食事に気を遣おうと声をかけあっているという。

「勝負の場面のために、日々の食事も意識する」

食べる量が多いので食事には気を遣い、極力自炊をして、試合の日にも自分でつくったお弁当を持参しています。ピンチの場面で確実に抑え、チームの勝利に貢献していきたいです。

山本雅樹さん (投手) 3年生 /試合を意識したトレーニングのルーティンを取り入れ、ピンチに強いリリーフピッチャーとして活躍。春季リーグ最高殊勲選手に選出された。

アスリート寮の夕食例。カラダづくり、スタミナ強化を意識した献立で選手をサポート。主食のお米は1.5合。

山本選手が作ったある日の夕食。青椒肉絲、ささみのハニーマスタード和え、じゃがタラコチーズなど、自分に必要な栄養素も考え自炊している。

CLOSE UP/ トレーニング

全日本選手権で感じたフィジカルの差
終盤まで集中して戦える体力をつける

6月に行われた全日本選手権で2回戦敗退。津野監督はじめコーチ陣はこの試合でフィジカルの差を感じたという。

「中盤から終盤にかけて、だんだんと一歩目が遅くなるのを感じました」(津野監督)。試合終盤まで100%で戦えるスタミナ、強いボールを飛ばせるパワーをつけるため、7月からトレーナーの指導の下、体力・カラダづくりの見直しを図っている。

選手のトレーニング方法はさまざまで、学内の施設を使う選手もいれば、24時間ジムを契約して通う選手、公園で黙々とこなす選手もいる。

CLOSE UP/チーム運営

リーダーを多く配置して緊張感を保つ
チームを支えるアナライザーの存在も大きい

今年度の取り組みとして、ポジション別のリーダーや学年リーダーなど、役割を担う選手を増やした。これにより、180名強のメンバーが互いに自覚を持ってチームを見る習慣が生まれた。

また、データを細かく分析し、チーム全体に共有するアナライザーを複数配置。ショートを守る森田選手は「これまで以上に細かく、打球傾向などを分析してくれて助かっています」とその貢献度を実感する。

主務の阿部さんは、「今年のチームが勝つだけでなく、引き継ぎも大切にしなければいけないなと思います」と、カルチャー継承の意識も忘れない。

「選手のためにチームのために妥協しない」

選手とスタッフは、オフのときは仲よく、グラウンドでは互いに厳しいことも言い合ういい関係性を築けていると思います。僕たちはより一層、選手が試合に集中できる環境をつくっていきます。( 阿部貴大さん 主務 4年生 )

※2021年10月15日発行「アスリート・ビジョン#23」掲載/この記事は取材時点での情報です。

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