白鷗大学女子バスケットボール部【注目チーム紹介 vol.40】

東京大会で銀メダルを獲得した女子日本代表の林咲希選手らを輩出している白鷗大学女子バスケットボール部。マネージャーを入れて20名と少数精鋭のチームですが、持ち前の明るさと一体感で毎年インカレの優勝を争う強豪校です。「今年こそは日本一を」を合言葉に日々挑戦を続けているチームを訪ねました。

少数精鋭チームが作る“一体感”で今年こそ日本一へ!

白鷗大学 女子バスケットボール部

2021年12月の全日本大学バスケットボール選手権大会では準優勝。 今季は3冠を目指す。

1988年創部。部員数20名。関東女子学生バスケットボール連盟に所属する。関東選手権優勝1回、関東リーグ戦1部優勝3回、全日本選手権優勝1回、準優勝5回と全国屈指の強豪。Wリーグなどに多くの選手を輩出している。

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佐藤智信 監督 「長所を伸ばし、持ち味を生かす」

短所を克服していくことも非常に大切ですが、それ以上に長所を伸ばすこと、持ち味を生かすことを重要視していて、それをチームとしてまとめるのが私の役割だと思っています。我々が活動している目的は、選手たち自身が、「なりたい自分」になっていく、しっかりと生きていく力を身につけること。その中で日本一も目指していきたいと思っています。

佐藤智信 監督/1996年4月から同大学の監督を務める。U24日本代表のヘッドコーチなどを兼任。2017年ユニバーシアードでは女子日本代表を銀メダルへと導いた。

4年(主将) 鈴置彩夏さん 「コート内外でチームを引っ張る」

昨年のインカレでは敢闘賞もいただきましたが自分の力をすべて発揮できず、チームも準優勝に終わりました。今年はキャプテンを務めます。初めての経験で不安もありますが、コート内外でチームを引っ張って日本一に導けるよう頑張っていきたいと思います。

鈴置彩夏さん 4年 (主将)ガード/ 聖カタリナ学園高校(愛媛)出身。昨秋の関東リーグでは総得点ランキングで8位、3Pシュート成功数で5位タイ、アシスト成功数は3位の成績を収めた。多彩なプレーでチームを牽引する白鷗大学の中心的な存在。

3年 樋口鈴乃さん「勝利に向けてチームを加速させる存在に」

昨年はセカンドガードとして役割を果たすことが多く、交代で出場したときはゲームの流れを止めないように意識してプレーしていました。今年は自分が試合に出場したときにさらにチームを加速させられるようなゲームメイクをして、3冠達成に貢献したいです。

樋口鈴乃さん 3年 ガード 精華女子高校(福岡)出身。同じ高校出身で日本代表として活躍する林咲希選手に憧れる。同学年で同じ出身校のガード、三浦舞華選手と「日本一を獲りたい」と白鷗大学女子バスケットボール部へ入部した。


2年 舘山萌菜さん「当たり負けしないオールラウンダーに」

カラダは小さくはないのですが、相手と接触したときによろけてしまう弱さがあるので当たり負けしないカラダを作りたいです。アウトサイドの選手として3Pはもちろん、なかでも得点できるようなオールラウンダーを目指します。

舘山萌菜さん 2年 フォーワード 札幌山の手高校(北海道)出身。昨年はU19女子日本代表としてFIBA U19ワールドカップに出場。大学では英語教育を専攻。「せっかく大学に進学したのでしっかりと身につけたい」と文武両道を目指す。


4年 (マネージャー) 石川琴梨さん「インカレで優勝できるよう貢献していきたい」

練習中に気になったところはもちろん指摘していましたが、マネージャーという立場ということもあって、これまでは少し選手たちに遠慮する部分もありました。ですが、今年は嫌われ役を買ってでも、気づいたことは伝えて、最後にインカレで優勝できるよう貢献していきたいと思っています。

石川琴梨さん 4年/ いくつかあるマネージャーの仕事の中で分析を担当。映像やデータを駆使し、自チームはもちろん相手チームの分析も行っている。ときにはトレーナーの役割を担うことも。

CLOSE UP/ 栄養

管理栄養士から学んだ知識で各自が考え工夫する

バスケットボールでは相手にコンタクトする場合もあり、フィジカルや当たりの強さも求められるスポーツ。体重や筋力、コンディション調整は必須だ。寮生活の選手たちは、試合期間は学食で3食食事を摂ることができるが、それ以外は管理栄養士のアドバイスを仰ぎながら自炊をすることも。「カラダを大きくしないといけないので食べる量を意識していますが、太りやすいのでサラダチキンなどを食べるようにしています」(舘山選手)、「寝る前にマネージャーにLINEで体重を報告しています。すぐに体重が落ちてしまうので、昨夏以降、補食で1合分のおにぎりを食べています」(樋口選手)と、各自工夫をして自らのカラダと向き合っている。

ある日の献立。選手は栄養講習で習った知識を工夫して自炊に取り組んでいる。炭水化物とたんぱく質がたっぷりのオムライスに、緑黄色野菜などをつかったミネストローネ。乳製品もプラスしている。

寮生活のため、準備された食事を食べる期間が長いが、ご飯の量は体質やカラダづくりの目標に応じて、各自で量を調整している。

CLOSE UP/ トレーニング

選手自ら考え、話し合って実行自主性を重視し、判断力をアップ

通常は月曜がオフで火~日曜まで1時間半~2時間程度実戦的な練習を行っている。「どんなフォーメーションで攻めるのか、どんなディフェンスをするのかなど自分たちで話し合って決めています」(鈴置選手)というように、監督は選手の自主性を重要視。日頃から個々の判断力を高めることを意識しているという。チーム練習後は筋トレやシュート練習などを行うが、トレーナーが作った3種類程度のメニューを日替わりで実施。近年はコロナ禍のため、大人数での練習ができないときには学年違いの同じポジションの選手でペアを組み、自分たちには何が足りていないのかなど、テーマを掲げて自主練に取り組んでいる。

コロナ禍の現在は練習前後にボールや器具などは逐一消毒。水分補給のスクイズボトルも1人1本になったという。

CLOSE UP/チーム運営

チームの強みは20名少数精鋭が生み出す一体感

選手たちは寮生活なので普段からコミュニケーションをとる時間や機会が多く、チーム内の雰囲気は風通しがいい。「仕事は1年生が行うなどある程度決まってはいるんですが、学年関係なく仲が良くて、学年が違っても食事に行ったりしていますね」(石川マネージャー)「プレー中も先輩後輩関係なく言い合うこともできていると思います」(鈴置選手)。マネージャーを含めても部員20名という少数精鋭だからこそ高まるチーム力「とにかく元気ですね。監督が一番大切にしている『一体感』がもたらす力なのだと思います」(石川マネージャー)

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※2022年4月15日発行「アスリート・ビジョン#25」掲載/この記事は取材時点での情報です。

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