学習院大学輔仁会アーチェリー部【注目チーム紹介 vol.42】

60年以上の歴史を持つアーチェリー伝統校。OBOGのバックアップや監督・コーチ陣など、日本有数の練習環境が整っています。競技未経験者、運動部経験のない個性的なメンバーが多い中、チームワークを磨くことでインカレや1部リーグ戦上位進出を目指せるのが魅力です。今回は主将、主務、中核選手、監督それぞれに、チーム運営やコンディショニングについて伺いました。

65年の伝統。恵まれた練習環境を活かし、チームワークで高め合う

学習院大学輔仁会アーチェリー部

1957年に創部された、日本の大学で最も歴史のあるアーチェリー部の1つ。日本学生アーチェリー連盟(現在の関東学生アーチェリー連盟)の創設メンバーでもある。

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アーチェリーを通して技術面、人間性を高めてほしい

コミュニケーションを積極的に取るように心がけています。コロナ禍でも時間をつくり、日頃の練習の悩み・授業やバイトのことなどオンライン上ですが一人ひとりと面談をしました。選手たちには技術面でも人間面でも成長していってほしいと思います。

戸張 翔 監督/ 2012年~2013年男子コーチを経て、2014年より監督

 

個々の特性に合せてチームをまとめる

主将を務めたことで、人間として成長できました。幅広く意見を聞きながら、いかに幹部の考えを伝えていくかなどは、今後社会人になるにあたり、良い勉強になったと思います。

中澤公佑さん 4年 主将/ 第64代主将を務め、多くの試合に出場。チームを牽引した。高等科からアーチェリーをはじめ、今年で7年目。

個人と団体で戦う面白み

アーチェリーは、高校時代は個人競技でしたが、大学になると個人成績がチーム成績に直結する団体競技となるので、仲間の応援にまで本気になれるところが面白いです。

石山亮吾さん 4年 主務/主務・OB会担当を務め、多岐にわたる業務を行うと同時にプレイヤーとしても活動。中澤選手と同じく高等科からアーチェリーをはじめ、今年で7年目。


競技が成長できる環境

女子チームは大学から競技を始めたメンバーばかり。それでもコーチや技術顧問の方に教わりながら技術を高めます。試合時は意識することを絞り、集中できるよう心がけています。

小鷹愛奈さん 3年 副将/第65代副将に任命され、同時に女子チームの責任者も兼任している。アーチェリーを大学から始めた。コロナ禍でも部活動に励み、リーグ戦に選手として出場するまでに成長した。

 

CLOSE UP/ 栄養

学内アーチェリー場完備が強み。すきま時間で練習を重ねる

週2回の全体練習の他は自主練習となり、そのメニューや量は各自にゆだねられている。あるのは、週に600射打つというノルマだけだ。学内にアーチェリー場があり、毎日使用できるところが大きな強み。「1限と3限に授業があるから、2限の時間に自主練しようなど融通が利かせやすいです」とすきま時間を活用する有効性を語る。「アーチェリーで特に重要なのは精神力や集中力」(石山選手)。選手はこれらを維持・向上するため、試合の合間にゼリー飲料を飲む、睡眠を十分に取るなど各自工夫している。中でも練習場付近に売られる、から揚げ弁当はアーチェリー部御用達の勝負飯という。

アーチェリー部だけでなく、他の運動部にも人気のあった唐揚げ弁当。食べれば集中力もあがるのだとか。残念ながら、2022年6月に閉店してしまうがとても思い入れのある食事だ。

CLOSE UP/ トレーニング

的を射るのは個人だが本質は団体競技。個性派集団で築くチームワーク

他のスポーツ経験者、文化部出身者など、学習院大学のアーチェリー部は個性的な集団。「点を取れるチームに」とチームの目標を定め、練習を重ねている。重要なのは、個々が最大限のパフォーマンスを出せる環境をつくること。「周りを盛り上げたほうが力を出せる人もいれば、静かに集中するほうがいい人もいる。個々のタイプに合わせて周りの動き方も調整します」(中澤主将)。的を射るのは個人だが、大学アーチェリーは団体戦。部員が口をそろえる通り、「チームワーク」が問われるため、メンバーの個性を理解し合うことが非常に重要だ。

 

CLOSE UP/チーム運営

OBの協力も充実。選手層の厚いチームを目指す

監督・コーチともにOBが務めるなど、OBとのつながりが深いのが同部の特徴。コロナ禍でも、OBOG会の協力で外部練習場の貸し切り練習を開催。「いろいろな人に支えられているからこそ練習できていると改めて実感した」と語ります(石山選手)。また、新人にはほぼ日替わり・マンツーマンで上級生がつき指導を行い、自分に合った感覚を模索することができる。今後の目標は、男子は王座決定戦進出、女子は1部リーグ昇格。「今年度は新人の育成に力を入れて、選手層の厚いチームをつくっていきたい」と意気込む(小鷹選手)。

 

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・vol.41白鷗大学 女子バスケットボール部

・vol.43国士舘大学 サッカー部

※2022年7月15日発行「アスリート・ビジョン#26」掲載/この記事は取材時点での情報です。

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