ポテンシャルを引き出す パフォーマンスアップのためのトレーニング ②体幹の安定性を高める

今回、紹介するのは体幹の安定性を高めていくメニューです。前回紹介した胸椎周りは可動性が大事なのに対して、腰椎周りは安定性が大事。力を生み出すときは地面に力を与えて、その反作用を稼働部位に伝えます。体幹を安定させることで、その力がより伝わりやすくなります。

第2回 体幹の安定性を高めるトレーニング

今回、紹介するのは体幹の可動性を高めていくメニューです。カラダの中心となる背骨(胸郭を中心に)を伸ばし、まわりの体幹筋も刺激していきます。

練習前に取り入れて可動性を高めておくと、ケガの予防やパフォーマンス向上につながっていくことが期待できます。

1. MENU01
レッグローワリング
[回数目安:左右10~15回]

仰向けに寝て背中を床にしっかりつけて、両足を揃えて垂直に上げます。このとき、両手は安定する位置に置きます。真横や真下よりも斜めが安定すると思います。ここがスタートポジションになります。

おへそを見るように息を吐きながらお腹を凹ませて猫のように背中を目一杯丸めて、今度は顔を上げて犬のように背中を反ります。

ポイント
膝を伸ばしたまま、かかとが床につききらない範囲で広く動かしていきます。脚を下ろしても腰は反らず、骨盤が開かないようにお腹に力を入れるのがポイント。脚を動かしたときに骨盤の位置を動かさないようにすることで、体幹の安定性が高まっていきます。

EASY
つま先を伸ばして負荷を軽くする

つま先を伸ばした状態で足を上げ下げすると、足首を曲げて行うときよりも、腿裏やふくらはぎへの負荷が軽くなります。筋力や柔軟性が弱い人はこちらがオススメです。

MENU02
バードドッグ
[回数目安:左右15~20回]

四つ這いの姿勢から対角線の手と脚(写真は右手・左脚)を上げます。四点支持から二点支持の状態になっても両手両脚にかかっている重心は変えず、背筋は真っすぐに伸ばした姿勢をキープします。

肘と膝をつけるようにしてから、再び手脚を伸ばします。動きが加わってもカラダがフラつかないように体幹を安定させることを意識します。股関節から動かしてしまうとカラダが反ってしまうので注意。

ポイント
MENU02のバードドッグは四点支持が二点になっても両手、両脚にかかるバランスを変えないように姿勢を維持します。手脚を伸ばして縮めて広い可動域をとり、動いているなかでも体幹の安定性を保つことが最大の目的になります。より運動の強度を上げたい場合は、後ろ脚のつま先を床につけず、手と膝だけでカラダを支えるようにしてやってみましょう。

NG
動作が狭い・安定性が保てない

手を伸ばしたときに水平にキープするのは肩回りの筋力、同じく脚を伸ばして水平にキープするのは大殿筋(お尻)の筋力が必要です。筋力を使ってしっかり伸ばしましょう。動きが小さく、フラフラして安定性を保てないと、運動効果が薄れてしまいます。

MENU03
ベア
[回数目安:前後10歩]

手は肩幅に開いて肩の真下につき、脚は手幅と同じくらいの広さで、膝は股関節の真下についた四つ這いの姿勢になります。そこからお尻は上げず、膝だけ床から少し離したところがスタートポジションです。

スタートポジションの姿勢を維持したまま、前へ10歩、後ろへ10歩、あるいは右へ10歩、左へ10歩と動きます。動いたときにお尻が上がったり、背中が丸まったりしないように、お腹を引き締めます。

ポイント
MENU03のベアのポイントは前後左右、どの方向に手脚が動いても体幹を固定させることです。どんな運動でもカラダを動かす際には手脚が動きます。そのときに土台となる体幹が崩れるとケガにつながる恐れもあるので、こうしたトレーニングで体幹の安定性を高めていきましょう。

レベルアップ!
三点支持でもカラダをコントロール

ベアのスタートポジションから片手を離して反対側の肩にタッチ(左右)。四点支持が一つ減ると重心が移動を実感しやすくなります。そうしたなかでバランスが崩れないようにカラダをコントロールしましょう。

体幹と腰椎周りの安定性を高めて、効率的に動けるカラダをつくりましょう。

西山 朋 さん
帝京平成大学健康医療スポーツ学部助教。これまで東京ヤクルトスワローズのアスレティックトレーナー、男子ソフトボール日本代表、7 人制ラグビー日本代表、オール三菱ライオンズなどのトレーナーを歴任。

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