学生アスリートのお悩み相談コーナー【食事栄養編】

カラダづくりは栄養・休養・運動のどれかひとつでも欠けては成立しません。サポート環境の整っていない学生アスリトートは、自分で調べて実践するのも大変です。そんな学生アスリートの悩みに対する解決のヒントを専門家にアドバイスをもらいます。読者アンケートに寄せられたアスリートのお悩みに専門家がお答えします。今回は「食事栄養」について、アスリートの栄養サポートに携わる柴崎さんにアドバイスをいただきました。

柴崎真木さん(管理栄養士)柴崎真木(しばさき・まき)さん
管理栄養士。アトランタ大会を目指す競泳選手への食事アドバイスをきっかけにスポーツ栄養士へ。現在はジュニアからトップアスリートまで、さまざまなスポーツの栄養サポートに携わる。ロンドンでは競泳、男子柔道の日本代表チームの栄養サポートを担当。

お悩み:帰りが遅くなったとき食事のは、どうしたらよいですか?

☑疲労回復のために消化のよいものを食べよう

夜遅くなっても疲労回復のためには食べることが大切です。運動による筋肉のダメージを回復させるためにはたんぱく質とビタミン、ミネラルが必要。エネルギーの回復のためにと油の多いものや量を食べ過ぎると、胃がもたれかえって睡眠の妨げになる場合もあります。

例えば、練習前はエネルギーのもとになる炭水化物を、練習後は消化のよい脂質の少ないたんぱく質のおかずや野菜の多いおかずを中心に食べるなど、夕食を2回にわける方法もあります。練習前後におにぎりなどの補食なども活用しましょう。

☑最小限の自炊でバランスよく食べよう

アスリートの基本の食事「一汁三菜」をイチからつくるのは大変です。とはいえ夜遅くに揚げ物の多いお弁当やお惣菜は控えたいところ。自炊をする場合は、主菜は肉や魚を焼くだけなど時間をかけずに準備できるものにし、案外手間のかかる副菜は買って済ませるのも一つの手です。

調理に電子レンジの活用もオススメ。薄切り肉や魚の切り身とカット野菜と一緒に加熱すれば調理も片付けも楽ちんです。副菜には冷凍の枝豆や豆腐など、手軽にたんぱく質を補える食材も積極的に活用しましょう。

夜遅い食事の心得

・睡眠のために消化のよいものを食べる
・たんぱく源は脂質の少ないものを選ぶ
・火を通した野菜のおかずも食べる
・炭水化物は食べすぎないようにする
・お腹いっぱいではなく腹八分目にする

何をどれくらい食べたらいい?

食べる量やバランスが適正かどうかは、一週間程度の期間で体重が増加傾向か減少傾向かで、コントロールしましょう。

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※2023年1月15日発行「アスリート・ビジョン#28」掲載/この記事は取材時点での情報です。

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