カラダづくりは栄養・休養・運動のどれかひとつでも欠けては成立しません。サポート環境の整っていない学生アスリトートは、自分で調べて実践するのも大変です。そんな学生アスリートの悩みに対する解決のヒントを専門家にアドバイスをもらいます。読者アンケートに寄せられたアスリートのお悩みに専門家がお答えします。今回は「ケガ」に関するお悩みです。アスレティックトレーナーの工藤さんにアドバイスをいただきました。
工藤陽介(くどう・ようすけ)さん
八王子スポーツ整形外科メディカルフィットネスセンター所属。日本スポーツ協会アスレティックトレーナー。スポーツ傷害やコンディショニングを中心に、幅広い年齢層へパーソナルトレーニングを行う。そのかたわら、大学ラグビー部や高校野球部にトレーナーとして携わっている。
お悩み相談コーナー ケガ編
お悩み01/大学生になって、ケガをしやすくなった。
大学生は学業や部活、バイトなどで生活のリズムが変則的になりがち。一人暮らしや寮生活であれば家事や自炊などの新しい日課も増えます。その結果、食事の準備が大変でエネルギーや栄養素が不足したり、忙しくて睡眠時間が短くなったり、そんな生活が続くと、ケガをしやすいカラダの状態になってしまうので要注意です。特に新1年生は、受験などのブランクで筋肉や体力が落ちているので、競技のベースとなる基礎体力を取り戻すことから始めてみましょう。
お悩み02/ケガをしてモチベーションが上がりません。
ケガの原因を紐解くと間違ったカラダの動きやカラダのアンバランスが、要因となっているケースもあります。まずはケガをした原因を分析して、カラダの課題を洗い出してみましょう。次にゴールとなる復帰の時期を決め、そこから逆算して何をいつまでにやるか具体的に計画を可視化するためのロードマップをつくります。リハビリはケガを治すためだけでなく、「弱点を克服するための強化期間だ」とポジティブに考えれば、モチベーションアップにつながります。
お悩み03/ケガをしたチームの仲間のために、何か力になりたい。
たとえば、ケガをした選手に動画の撮影や試合の分析など、チームの一員として出来る役割を任せます。チームとのかかわりを持たせる環境をつくることで孤立やコミュニケーション不足を防ぐことができるからです。ケガをしていても練習に参加できているという意識が気持ちの安定にもつながり、早期復帰のサポートになると思います。
アドバイザーからのメッセージ
日頃から自分のカラダと向き合い、パフォーマンス向上だけでなく、ケガ予防にも意識を向けていきましょう。
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