本番でこれまでの成果を100% 発揮するためには、何よりも食事が大事です。大会直前までラストスパートに入るこの時期は、食事内容やタイミングを考えながら、最高のパフォーマンスが発揮できるカラダにシフトを!
→栄養のプロに聞いた 試合前後のアスリート飯とは【3】スポーツ栄養アドバイザー 石川 三知さん
八王子スポーツ整形外科栄養管理部門ディレクター。
「Office LAC‐U」代表。2004年度JOC(日本オリンピック委員会)専任強化スタッフ(医科学)、2009〜2014 年度JOC 強化スタッフ(医科学)。
山梨学院大学スポーツ科学部非常勤講師。中央大学保健体育研究所客員研究員。
オーバートレーニングはNG!「ピーキング」と「テーパリング」を意識すべし
大会を目前にして、トレーニングが試合本番で力を発揮するための内容に切り替わったら、食事の内容もそれに合わせて、変えるべきです。そして、ベストコンディションで試合当日を迎えるためには、「ピーキング」と「テーパリング」がポイント。本番1〜2週間前になるとカラダに疲れを残さないためトレーニングが変わるように、食事も本番に向けて変えるのがおすすめです。
ピーキング:パフォーマンスをピークの状態にもっていくために調整すること
テーパリング:コンディションを整えながら、体の感覚を研ぎ澄ますこと
本番まであと何日?逆算してカラダをチェンジ!
競技によっては、減量やグリーコーゲンローディング、また集中力をアップさせるテーパリングが必要な人もいるはず。理想の食事は一人ひとりが違うからこそ、まずは試合のどこにピークを持っていくのか。逆算しながらカラダを仕上げましょう。
知ってた?試合や大会によって「ピーキング」を変える
連戦(数日間試合が続く)
初日にピークをあわせ、2日目以降はカラダをキープ
試合が何日も続くと、筋肉に蓄えられていた炭水化物が不足ぎみになることも。まずは初日の試合後、帰宅後にあらゆる手段を使って筋肉の状態を戻すこと。
トーナメント戦・リーグ戦(数日間、試合の間隔があく)
初戦後は、緊張したココロとカラダをリセット
試合期間が数週間にわたって続く場合、一度傷ついた筋肉をしっかり修復した後、またピークに向けて準備をすること。緊張とリラックスのリズムがポイント。
※2018年10月5日発行「アスリート・ビジョン#11」掲載