猛暑を攻略!夏を味方につける食事と水分補給③【栄養のプロに聞いた】

学生アスリートにとって、追い込みシーズンである夏。一方で、厳しい暑さやハードなトレーニングによりコンディションを崩しやすい時期でもあります。疲れやバテに先回りして、最高の状態で本番を迎えるために。夏に起こりやすいカラダのトラブルを攻略する食事・水分補給を学んでいきましょう!

夏のコンディショニングは水分補給がカギ
パフォーマンスにも影響する「脱水」にご用心

カラダの中の水分が足りていない「脱水状態」はパフォーマンス低下を招くだけでなく、だるさやめまい、集中力の低下などさまざまな症状を引き起こしてしまいます。1日でカラダに出入りする水分量(水分出納)は約2.5ℓですが、運動量が増えると当然、発汗量が増え、体内の水分バランスが崩れてしまいます。

夏場のコンディション維持には日常生活からしっかり水分補給をしておくことが重要です。汗を大量にかく運動中は1回200~250ml の水分を1時間に2~4回に分けて、こまめに補給しましょう。また、運動時の発汗により、水分のみならず塩分も失います。水分だけの飲料より、糖質やナトリウムが入ったスポーツドリンクも上手に活用すると良いでしょう。

 

継続ポイント:運動前後に体重測定

運動前後で体重が2%以上減らないように、水分補給をします。運動中の発汗量は、強度や持続時間、体力だけでなく、暑熱順化、標高、温度、湿度などによっても変化するため、チームでの体重計測を習慣にして脱水がないか確認できる環境を整えるとよいでしょう。

症状でわかる!脱水セルフチェック

水をこまめに飲んでいるつもりでも、脱水は起こります。カラダのサインを見逃さず、早めに対処することが肝心です!

☑ 尿の色でチェックする
☑ 喉が渇いている
☑ 減量をしていないのに、体重が減っている
☑ 運動後の体重が大幅に減っている
柴崎真木さん(管理栄養士)柴崎真木さん【管理栄養士】
アトランタ五輪を目指す競泳選手への食事アドバイスをきっかけにスポーツ栄養士へ。現在はジュニアからトップアスリートまで、さまざまなスポーツの栄養サポートに携わる。ロンドンでは競泳、男子柔道の日本代表チームの栄養サポートを担当。

※2024年7月16日発行「アスリート・ビジョン#34」掲載/この記事は取材時点での情報です。

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