学生アスリートのお悩み相談コーナー【休養編】

カラダづくりは栄養・休養・運動のどれかひとつでも欠けては成立しません。サポート環境の整っていない学生アスリトートは、自分で調べて実践するのも大変です。そんな学生アスリートの悩みに対する解決のヒントを専門家にアドバイスをもらいます。読者アンケートに寄せられたアスリートのお悩みに専門家がお答えします。今回は「休養」に関するお悩みです。アスリートの休養に詳しい杉田さんにアドバイスをいただきました。

杉田正明(すぎた・まさあき)さん
日本体育大学体育学部体育学科教授、体育科学研究科コーチング学、博士(学術)。トレーニング科学、コンディショニングの観点から休養に着目して研究を続け、数々の日本代表クラスの選手たちをサポートしている。 JOC 情報・科学サポート部門長、日本陸上競技連盟科学委員長。著書に『疲労を防ぐ!健康指導に活かす 休養学基礎』(メディカ出版)

お悩み相談コーナー 休養編

お悩み01/オフでの休養の仕方を教えてください。

休養は自身の体調を把握し、状況に応じて適切な方法を取りましょう。ジョギングなど軽くカラダを動かす休養(運動型の積極的休養)は、酸素をカラダに多く取り込むので代謝が高まり、老廃物の除去や新陳代謝の向上を促します。とても疲れている場合は無理にカラダを動かさず、心身を休めましょう(消極的休養)。だからといって昼まで寝てしまうと生活リズムが乱れて不調の原因にも。オフでも起床時間を大きく変えないことは重要です。また友人と過ごしたり、趣味に取り組んだりすると、心の休養になります。

お悩み02/夏場は暑さのせいで疲れやすいです。

運動で体温が上がるとカラダは交感神経優位の緊張状態になります。練習後に水風呂に入るなどで体温を下げ、リラックスをもたらす副交感神経を高めて休息しましょう。また練習で大量の汗をかくと、水分だけでなく鉄分などのミネラルやビタミンも多く失われるので、食事での栄養補給を心掛けましょう。夜は睡眠の質を下げないこと。睡眠と入浴をセットに考え、入眠の90分前に入浴を済ませます。手の平や足の裏を冷やすのも効果的。入眠時に氷枕で頭を冷やすと気持ちよく眠りに入れます。

お悩み03/オフがありません。よいリフレッシュ方法は?

おすすめのリフレッシュはお風呂です。入浴は副交感神経を高めるので、リラックス効果があります。温浴効果でカラダが温まると血行がよくなり、筋肉のコリがほぐれたり、老廃物が流れたりと疲労の回復が促進されます。入浴剤を入れるとリラックス効果や温浴効果が高まるため、入浴剤は好きな香りで選んでもよいでしょう。アロマなど香りでも副交感神経を刺激することができます。またリラックス効果を高めるために好きな音楽を聴くのもよいでしょう。

アドバイザーからのメッセージ

競技力のためだけでなく、人生を楽しむために休養を活用してください。

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