旬のパワー食材と栄養バランスを考えながら料理を作って食べ続けると、カラダの変化も感じられるはず。手間ひまを省いた簡単自炊レシピで、ケガ知らずの体にチェンジ!
レシピ監修者:管理栄養士 阿部菜奈子さん(Office LAC-U)
スポーツ栄養アドバイザー 石川 三知さん
八王子スポーツ整形外科栄養管理部門ディレクター。
「Office LAC‐U」代表。2004年度JOC(日本オリンピック委員会)専任強化スタッフ(医科学)、2009〜2014 年度JOC 強化スタッフ(医科学)。
山梨学院大学スポーツ科学部非常勤講師。中央大学保健体育研究所客員研究員。
栄養のプロからアドバイス
「冬のトレーニングを乗り切るカギは汁物にあり!」
学生アスリートの中には、食事の時に汁物やスープを食べない人もいます。家にコンロが1つしかない、汁物の作り方がわからないなど、さまざまな事情があるかもしれませんが、冬こそ汁物。カラダを温めながら、水分補給と具材の栄養まで飲み干すことができるので、冬は器をサイズアップしてもいいほど。ぜひ毎食、食べて欲しいですね。
スタミナ豚汁
【材料】(1人分×3杯分)
豚薄切り肉 100g
豆腐 150g
切干大根 2つまみ
キャベツ 2枚
にんじん 20g
にら 1/2束
だし汁
和風だし(粉末)小さじ1
水 600cc
みそ 大さじ2
すりごま 大さじ1
【作り方】
1:切干大根はさっと水で洗った後、水気を絞る。キャベツは、食べやすい大きさにちぎる。にんじんは半月切りにする(スライサーでもOK)。ニラはハサミで1〜2cmに切る。
2:鍋を熱し、豚肉を入れて弱火で炒める。豚肉の色が変わったら、にんじん、キャベツ、切干大根を加えて軽く炒め、さらに水、和風だしを加え、豆腐を崩しながら入れて煮る。
3:にんじんが柔らかくなったら、火を止めて味噌を溶き入れる。
4:器に盛り、仕上げにすりごまをかける。
【ポイント】
豚肉は、できるだけ脂が少ないものを選びましょう。(もも、ロースなど)
豆腐は、絹ごしでも木綿でも◎。
スタミナ豚汁のおじや
【材料】(1人分)
スタミナ豚汁 1杯分
ごはん 茶碗1杯(150g)
卵 1個
ごま油 少々
【作り方】
1:小鍋に、スタミナ豚汁入れて中火で温める。
2:1が沸騰したら、ごはんを加えてひと煮立ちさせる。
3:2に溶き卵を流し入れ、少し蒸らして火を止める。
4:器に盛り、仕上げにごま油をたらす。
【ポイント】
スタミナ豚汁のリメイク。おじやにすることで、ごはんも消化吸収しやすくなります。
即席和え
【材料】(1人分)
キャベツ 1枚
にんじん 10g
塩昆布 1つまみ
和風だし(粉末)小さじ1
【作り方】
1:キャベツは食べやすい大きさにちぎる。にんじんは薄切りの半月切りにする。(スライサーでもOK)
2:ビニール袋に1と塩昆布、和風だしを加え、よくもむ。
3:30分以上経ち、野菜から水分が出てきたら水気を切り、器に盛り付ける。
【ポイント】
30分~1晩おくと、全体に味がよくなじむようになります。
冷蔵庫に入れて、2〜3日保存も可能。
シリアルポタージュ
【材料】(1人分)
かぼちゃのポタージュ(粉末) 1袋
牛乳 150cc
玄米フレーク 適量
【作り方】
1:牛乳を耐熱ボウルまたはマグカップに入れ、電子レンジで温める(※)。
2:1に、かぼちゃのポタージュを加え、よく混ぜる。
3:粉末が溶けたら、玄米フレークを入れる。
【ポイント】
※電子レンジに牛乳のあたためモードがない場合は、まず600w30秒で加熱。こまめに温めると、牛乳の吹きこぼれを防ぐことができます。
玄米フレークの代わりに、甘くないタイプのコーンフレークでもOK。
季節にとりたい食材&食品ポイント
タンパク質の合成を促すビタミンCは、筋肉のリカバリーにも欠かせません。またストレスを受けるとビタミンCがカラダから失われます。果物のビタミンCで免疫力アップ!
例:みかん
アブラには、植物性の「油」と動物性の「脂」があります。カラダの酸化を防ぐためには、非加熱の油をとること。
例:ごま油、オリーブ油
ストレスを受けると、腸内に悪玉菌が増えて免疫力が低下することも。腸内環境を良くする発酵食品をとることで、免疫力を高めることができます。
例:チーズ
冬は、カラダの中で熱をつくる働きが強くなります。低い気温でも体温をキープするためには、カラダを冷やさない根菜類がおすすめ。特に、オレンジ色の食材(かぼちゃ、にんじん、柿、みかんなど)は要チェック。カロテンが含まれているかぼちゃやにんじんは、粘膜を強化する働きもあります。
例:かぼちゃ、にんじん
筋肉と骨のリカバリーのために欠かせないタンパク質。肉や魚の他にも、卵、大豆製品、牛乳などもあります。1日3回の食事で、まんべんなく!
例:サバの味噌煮、魚肉、ソーセージ、シーチキン
※2019年1月10日発行「アスリート・ビジョン#12」掲載/この記事は取材時点での情報です